批判の3つのパターン(竹中平蔵大臣日記より)

構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌

構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌

とにかく反対の立場でものをいうこと

例えば改革が遅ければ遅いと批難し、「こんなことでは改革は進まない」と言えばいい。逆に改革が早ければそれを批判し、「拙速に事を進めている」と批判すればいい。(p227)

”永遠の真理”をかざして批判すること

例えば、「もっと皆の意見をよく聞いて」「生活者の目線を大事にして」などといえば、誰も否定のしようがない。(中略)問題は、だからどうすればいいという議論が何もないことだが、批判するのが目的ならこれで十分である。(p228)

批判する相手にレッテルを貼ること

例えば、「竹中は市場原理主義者だ」とよく言われるが、よく考えてみれば市場原理主義とは何であるかはさっぱり分らないし、ましてやどうして私がそうなのか何も説明していない。(中略)要するにこういったレッテルを貼るやり方は、相手に「問答無用」と通告しているに等しく、一種の思考停止である。ただ、相手を批判する、ないしはそういう印象を与えるには極めて有効な方法でもあった。(p228)